大徳寺先生に連絡してみた。

『はぁ〜い、大徳寺ですにゃぁ』
「あ、もしもし!遊城十代です」
『あ〜、十代くん。どうしたのかにゃ?こんな夜中に』
「それが・・・。ヨハンが、ヨハンがちょっと・・・」

オレは思わず口篭ってしまった。
ヨハンの本性を知っているのはオレだけだ。
先生にヨハンの素性をいきなり伝えても、本気にしてはもらえっこない。

『ヨハン君?ヨハン君がどうかしたにゃ?』
「う、うん・・・。それが・・・」
『そういえば・・・、ついさっきヨハン君から電話もらったんだにゃー』



「なんて!?」
『なんでも明日からのスケジュールについてどうしても調整して欲しい事があるから、今から私の住まいに来るって言うんだにゃ』

当たりだ!
ヨハンの狙いは大徳寺先生に違いない。

『いや〜。ヨハン君の熱心さには頭が下がるにゃぁ〜。他のタレントもみんな見習って欲しいにゃぁ〜』
「先生!今からオレもすぐ向かうから!」
『えぇっ!?十代くんも??じゃあ、ピザでも注文しておこうかにゃ。十代くんは何が好きですかにゃ?』
「ピザなんていいから、先生!オレが行くまで、玄関を開けないでいてくれ!」
『えっ?だってヨハン君が来ちゃいますにゃ』
「いいから!ワケは会ってから話すから、ヨハンが来ても、絶対にドアを開けるな!」
『は、はい・・・、分かりましたにゃ』

先生は素直だから、これだけ強く言っておけば言う事をきいてくれるだろう。
オレもすぐに先生の家に向かわないと・・・。
ここから先生の家までは2qくらいか・・・。



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